以前のことなんですけどね、
Googleストリートビューの撮影車を見つけたんですよ。
あわてて携帯のカメラで撮影しようとするものの、間に合わず。。。
Googleの撮影車は行ってしまったのでした。(汗
で、昨日ストリートビューを確認してみたんですけどね、
しっかり写っていましたよ。(笑
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必死に携帯出して操作している男が僕です。(笑
Googleさん、車のナンバーとか、顔とか、キチンとぼかしているんですね。
ちなみに撮影車はでかい球体のようなカメラをボンネットの上に積載してました。
でかいロゴでGoogleとありましたから、気をつけていれば見つけられると思いますよ。
そんなことはさておき、
最近、本物のアピサノスだの、ラディノロリカリアだの、レアなロリカリアが続いたじゃないですか。
なので、今回は並ロリカリアと呼ばれる面々を紹介したいと思いますよ。
正確には、かつて並ロリカリアと呼ばれた、ですかね。
名前もつけてもらえず、ただ単にロリカリアの名前で販売されていた彼ら達。
今ではたいていの種類は学名、もしくはインヴォイスネームで販売されますけどね。
以前は、ロリカリアといえば以下のような数種類がただ単にロリカリアの名前で1000円程度、もしくはそれ以下のお値段で販売されていたんですよ。
ヘミロリカリア アイガンマナイ
ヘミロリカリア パルヴァ
ヘミロリカリア モロウィ
ヘミロリカリア ハセマニィ
ヘミロリカリア ファラックス
ロリカリアマニアにはおなじみのこの子達を紹介したいと思うんですよ。
今更ですけどね、クローズアップしてみたいと思いますよ。
(`・ω・´)
まずはこの子から。
ヘミロリカリア アイガンマナイ
(Hemiloricaria eigenmanni)
未だにアイガンマナイの特徴をわからないって人は国内のみならず、海外でも多くて、何の種類か教えてくれっていう投稿が最も多いと感じます。
尾ビレ、背ビレ、胸ビレに1本ラインがある、大きくても13~15センチくらいのロリカリアです。
オリノコ川、メタ川の水系で採集され、コロンビア便でやってきます。
厄介なのはですね、アイガンマナイとそっくりさんがいるってことなんですよ。
アイガンマナイは尾筒底部に黒いストライプがあるのが特長です。
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尾筒底部にストライプのないのが、アマゾン川水系やネグロ川などから採れてコロンビア便以外からもやってきます。
コロンビア便からもストライプのない種類がやってきます。
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このそっくりさんが本種を難しくしている要因じゃないかと考えています。
僕を含めロリカリアマニアな人たちはこのそっくりさんをアイガンマナイタイプと呼び、一応アイガンマナイと区別しています。
そう書くと、「リアルアイガンマナイ入荷!」とかいって高く販売しそうなお店が出てきそうですけどね。(笑
アイガンマナイ自体安価なロリカリアの代表格です。
特長がないのが特長みたいな本種、
僕の記憶なんですけどね、以前あまり学名が使われなかった頃、スタウトロリカリアの名前で本種もしくは、アイガンマナイタイプが売られていたと思います。
ただ単にロリカリアという販売名以外にアイガンマナイやアイガンマナイタイプは、
ハセマニィ(hasemani)
ミクロレピドガスター(microlepidogaster)
モロウィ(morrowi)
パルバ(parva)
ファラックス(fallax)
と様々な名前で販売されてきたのですよ。
(僕も初めて本種を買ったときはパルバとミクロレピドガスターの名前でしたね。)
ファラックスやパルヴァなど、これらのお魚はきちんと学名のある別種ですよ。
最近では、それらの種類が区別されて販売されますが、以前はごちゃまぜだったんですね。
ところでこのアイガンマナイ、
恐らく最も丈夫なロリカリアのひとつです。
水道水から立ち上げた水槽にアイガンマナイを入れてパイロットフィッシュにしても、彼らは何の問題もなく水槽が立ち上がるまで付き合ってくれます。
繁殖力も旺盛で、産卵用の筒を入れておくと必ずと言っていいほど産卵して、もうやめてくれといわんばかりに増えます。(笑
卵はそれはそれは綺麗なグリーンです。
そんな強健種の彼らも稚魚時代は非常に弱く、どうやったら生き残るのか、様々な餌や水槽環境を試してきました。
今ではある程度繁殖方法が確立していて、謎だった初期飼料もほぼ分かっています。
ヘミロリカリア パルヴァ
(Hemiloricaria parva)
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パルバというこの名前、いろいろな種類につけられるのですよ。
もうあれですよ、種類が特定できないものはパルバにしておけみたいな。
主にパラグアイ便のロリカリアにパルバという名前がつけられることが多いです。
かつてモロウィのことをペルー産パルバという名前で販売されたことがありましたが、ペルーにはparvaは生息していませんよ。(笑
ヘミロリカリアパルヴァはHemiloricaria parvaという学名のあるロリカリアです。
僕はあえて
パルバ → 熱帯魚屋さんが流通する俗称(parvaではない種類にも付けられる)
パルヴァ → Hemiloricaria parvaの名称
として区別しています。
ヘミロリカリア パルヴァはラ・プラタ水系で取れるロリカリアで、パラグアイ産やパンタナル産、アルゼンチン産のパルヴァがやってきます。
ダッシロリカリア フィラメントーサという名前でも本種はやってきますが違います。
ダッシロリカリアはそうそう簡単には販売されないと思います。(笑
そもそも、本物のダッシロリカリアの特長を知る人がほとんどいないでしょ。(笑
以前はパラグアイアン ロリカリアと呼ばれていまして、パラグアイ方面からくるロリカリアの混じりとして少数が稀に輸入されるという位置付けだったのですよ。
顔は一般的なロリカリアより細く長く、イケメンロリカリアの名を欲しいままにしてきました。
状態が良ければ背ビレ、胸ビレ、尻ビレからフィラメントが伸長し、ストゥリソマに近いグループなんじゃないの?と思わんばかりです。
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その姿だけではなく、産卵についても本種にかぎってはガラス面に産みつけることが多いです。(産卵用の筒にも生みますが)
これらの産卵形態はストリソマやファロウェラ、ストゥリソマティクティスの特長ですが、本種はおそらくヘミロリカリアとストゥリソマの中間的な種類なのでしょう。
って、Catfish Atlasにも書いてありますけどね。(^-^)
でも気弱なのでガッチリと卵を守りきれず、お父さんはどかされて他の魚に卵を食べれらてしまいます。
産卵を確認したら僕の場合、周りの魚を全移動です。(笑
ヘミロリカリア モロウィ
(Hemiloricaria morrowi)
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以前はヘミロリカリア モロウィといえば、アイガンマナイの姿形に似た乳白色のロリカリアのことでした。
一説にはほぼ輸入されることのないロリカリアといい、
一説には繁殖が容易で国内繁殖ものが出回っているといい、
どっちやねんと。(笑
でも結局のところ、当時モロウィと呼ばれていたそれらはアイガンマナイタイプのことだと考えています。
僕が最初に本物のモロウィに出会ったのは、市ヶ谷フィッシュセンターでした。
当時の販売名は「マナウス産リネロリカリア」。
2匹買って帰りましたが、小さくて雌雄の判別も出来なかったんですね。
Catfish Atlasにはこれに似たロリカリアが紹介されていました。
書籍に書いてある、顔の先端から3分の1のところに長めの髭が生えるというその特徴は確認できませんでした。
(僕はこれをモロゥイのちょび髭と呼んでいます。)
一方、雑誌には本種と酷似するロリカリアがハセマニィの名前で紹介されていました。
モロウィなのか、ハセマニィなのか、はたまた別の種類なのか、当時は色々と思いを巡らせていたわけですよ。
まだ小さかった個体がやがて成長し、ある日1匹の顔からちょび髭が生えているのを発見したんですよ。
このちょび髭が見られた時点で、この種類がモロウィであると確信したんですよ。
もう1匹にはヒゲが生えてなくて、ペアじゃないかと喜んだんですけどね。
やがてもう1匹にもヒゲが生えてきてオス2匹ということに。orz
ブログで紹介した影響でしょうか、業界が研究したからでしょうか。
モロウィの名前は業界にも知られることとなり、正式な名前で販売されるようになったんですね。
モロウィはオスメス複数飼育していますが、いまだに産卵を見たことがないですね。
繁殖が容易どころか、さっぱりですよ。
(まあ、容易なのはアイガンマナイだからなのですが。)
さて、特長なんですけどね。
もうツッコミどころ盛りだくさんなほど特長がありますよ。
顔ですがゴツゴツしています。
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まるでゴジラのようです。
上から見ると三角形の頭部をしています。
脇腹に黒くて太いラインが見られ、遠目からでもモロウィとわかります。
胸ビレは丸みを帯びていて、アイガンマナイが1本ラインが入るのに対し、本種はまだら模様です。
点々が多数あるといった表現がよいでしょうか。
背ビレトップに大きな黒い斑紋がみられます。
非常におとなしい種類で、アイガンマナイやファラックスを捕まえるのにてこずりますが、モロウィはほぼ逃げないので簡単に手で捕まえられます。
ヘミロリカリア ハセマニィ
(Hemiloricaria hasemani)
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これは長い間謎のロリカリアでしたね。(汗
わかっていることは、アマゾン川下流のベレンあたり、もしくトカンチンス川に生息するということです。
この名前も長い間アイガンマナイもしくはアイガンマナイタイプにつけられてましたね。
ハセマニィはトカンチンス川で採集される外観がアイガンマナイに似た種類なのだろうと勝手に思い込んでいましたよ。
本当に思い込みはダメですね。
頭は常にニュートラルにしておかないと、正しい理解を邪魔しますね。(汗
4年か5年前でしょうか。
アクアランド ハナトミさんに5匹のロリカリアが販売されていたんですよ。
写真を見るとファラックスに見えなくもない。
当時はCatfish Atlasも持ってなくて、枝支部のybkjさんの記事が唯一のファラックスの情報だったんですね。
ファラックスであって欲しいと期待を込めて、5匹のうち、4匹を購入したんですけどね、
まだ小さくてよく特長がわからないんです。
(^-^;)
たまたま4匹のうちの1匹を調べてみたのですが、その1匹がよくなかったんです。
ybkjさんが言っていたファラックスの特徴である「つ」のマークが見つからないんですよ。
実はそれこそがハセマニィでして、残りの3匹はファラックスで「つ」のマークがちゃんとあったんですよ。
そのことがわかるのは半年以上経ってからのことでした。
4匹全部がファラックスだと信じて大喜びしていたんですよ。
ある日、ファラックスだと思っていた中に1匹だけ違うのがいることに気づくんですね。
外観上のスタイルはファラックスと非常に似ているのですが、「つ」のマークがないんですよ。
そしてファラックス最大の特長である背中の、(●)のマークも見当たらない。
でもってきわめつけは尾ビレがアイガンマナイ同様、1本ラインなんですよ。
ファラックスの尾ビレはメリニなどに近いマダラ模様ですからね。
で、この1匹は何なんだと。。。
もともとハナトミさんで購入したときのインヴォイスネームはスチュワートだったんですよ。
なのでもしかしてこのロリカリアはHemiloricaria stewartiではないかと。
その後本物のスチュワーチに出会うわけですが、ややこしくなるのでそれはここでは紹介しませんよ。(笑
そんなある日、ハセマニィの標本写真を見つけたんですよ。
反り返った鼻先はファラックスに似ていて、尾ビレの1本ラインはアイガンマナイそっくり。
ファラックスとアイガンマナイを足して2で割ったような標本写真なんですけどね、
どう見てもプロポーションがスチュワーチと呼んでいるうちの子と似ているんですよ。
そんなことで悶々としているある日、ある人と出会うんですね。
いや、ネットの中ですけど。(笑
魚類学者のラファエルさんですよ。
いろんなことに行き詰まっていまして、もう魚類学者の方でないと手に負えないなと考えていたんですね。
Planet Catfishの管理人さんに魚類学者を紹介してほしいと頼んだんですよ。
で、紹介していただきまして。
その方に画像を送りまして、特長を伝えたんですね。
彼曰く、スチュワーチはこんな間延びしたプロポーションをしていないというんですね。
「ハセマニィはファラックスとプロポーションが似ていると考えるけどどうですか?」
という僕の質問をしたところ。
彼曰く「yes」
で、「おそらくハセマニィでいいと思う。」という回答をいただいたんですね。
ようやくハセマニィに出会えた瞬間ですよ。(笑
とまあ、前置きが長くなりましたが(笑
ヘミロリカリア ハセマニィの特長ですよ。
全体的なプロポーションはファラックスに酷似しています。
ツンと上を向いたような鼻先です。
アイガンマナイは下を向いた感じですよ。
背ビレ、尾ビレは1本ラインです。
僕の勝手な推測なんですけどね、ハセマニィという名前は以前からポピュラーに使われていたんですよ。
なので、この種類はブラジルの輸出が制限される前は、実はよく来ていたんじゃないかと推測しているのです。
それがベレン産、マナウス産のお魚自体が自由に来なくなって、結果としてハセマニィもこなくなったんじゃないだろうかと。
南米からお魚を直接輸入するのに送料だけで1回100万円近いと聞きます。
当然ながら1匹1000円程度のお魚メインで輸入なんてできるわけないわけですよね。
なので高級プレコとか、ディスカスとか、そういうもののついでに相乗りでやってくるんじゃないでしょうかね。
ハセマニィ自体はおそらく普通に採れるロリカリアだと思うんですよ。
でも、商業ルートに乗らないので滅多にこないんじゃないでしょうか。
つまり、最もよく名前が知られている幻のロリカリアというわけなんですよ。
ヘミロリカリア ファラックス
(Hemiloricaria fallax)
このロリカリアを一言でいうなら、「出世魚」でしょうか。(爆
かつて1匹数百円で販売されていたロリカリアですが、いまでは五千円くらい払わないと手に入らないですからね。
聞くところによるとその理由はヘミロリカリア メリニにあるそうです。
メリニはその模様が非常に美しいロリカリアで人気が非常に高いです。
そのためメリニを採りに漁師さんも出るようになったのだとか。
一方でメリニと一緒に取れるのがファラックスなんですけどね、売り手側としては一緒の値段で買い取ってくれということらしいんですよ。
一緒に1匹いくらで買ってくれないなら売ってやらないというですね。
ファラックスはいらないけど、メリニは欲しいから一緒に買うしかない。
買ってしまった以上ファラックスも売らなけらばいけないので、高値を付けざるをえないと。
聞いた話ですけどね、そういうことみたいですよ。
ファラックス自体は地味な魚なんで、これを高額な値段で販売せざるをえない熱帯魚屋さんも相当苦戦しているようです。(汗
そうはいってもコアなロリカリアマニアにとってはファラックスは非常に魅力的なロリカリアです。
特徴的なのは背中の上に鎮座する(●)マーク。
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顔にホクロ、背ビレ上部分のボディにつけられた「つ」のマーク。
胸ビレ、尾ビレはメリニやテフェアナと共通のマダラ模様。
丈夫で飼育しやすいお魚です。
非常に俊敏ですので、水槽からの飛び出しにはご注意ください。
反り返ったプロポーションなどは、やはりアイガンマナイとは違った上品さがありますよね。
海外では繁殖例も聞かれますが、なかなか繁殖に成功しません。(汗
産卵まではいくのですが、なかなか育てるまでにいかないんですよ。
主にネグロ川で採れるロリカリアですから、やはりブラックウォーターを再現しないといけないんでしょうかね。
でもって最後に、 この種類を紹介したいと思います。
ヘミロリカリア ミクロレピドガスター
(Hemiloricaria microlepidogaster)
これは謎のロリカリアですね。
昔からミクロレピドガスターの名前で販売されますが、そのほとんどがアイガンマナイかアイガンマナイタイプであってミクロレピドガスターではありません。
入手したこともないので、写真もありませんよ。(汗
もしかしたら、ピグミーロリカリアがそうなんじゃないかと、海外の論文収集家のTさんと検証してみましたが違っているようです。
ミクロレピドガスターの標本写真は手に入れましたので、いつか出会えるといいですね。
わかっていることは、
パラグアイ水系で採集される、学名のついた種類であること。
名前の由来の通り、小さな(ミクロ)ウロコ(レピド)が、体の底部(ガスター)にあるロリカリアですよ。
Catfish Atlasにも本種の記載はないです。
なぜなら、同定が著しく困難だからです。
以下はCatfish Atlasのエバースさんに聞いた話です。
(Nさんも同じこといってましたが。)
理由その1
いろいろな個体の標本写真がミクロレピドガスターとして記載されており、「一体どれやねん?」状態であること。
理由その2
ホルマリン漬けの標本を失くしちゃったこと。
ということはつまり、現代で有効な同定方法である遺伝子分析ができないってことですね。
誰が失くしちゃったのか、戦争で紛失しちゃったのか。。
いやあ、やっちゃいましたね。(^-^;)
でもなんとかして、手に入れたいですよねえ。
ヘミロリカリア最大のミステリーの一つ、それがミクロレピドガスターです。
えーと、以上で紹介おわりです。
(^-^)
いかがだったでしょうか。
たかが並ロリカリア、されど並ロリカリア。
ヘミロリカリアの一般種も集めてみたくなりませんか?
これらの種類はみな丈夫な種類です。
混泳しても問題ありませんから、同じ水槽で飼育して、違いを楽しむのも面白いですよ。
ところで、
うちで繁殖させた子ですがだれか買いません?(笑
(・ω・)
ヘミロリカリア パルヴァ 1匹1500円 (5匹まで)
ヘミロリカリア アイガンマナイ 1匹1000円 (2匹まで)
サイズはそこそこ成長していますよ。
送料は着払いでペットボトル便です。
興味を引かせておいて販売情報流すというですね。
まるでテレビショッピングみたいなやり口ですが。(笑
興味がある方はメールください。。
(・ω・)/
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